正面突破…

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のぶ。のサバイバル系ミニ小説２nd【第５話】

親父の部下が、怪物の素手で串刺しになり、次の獲物はオレへと目が向けられた。

動きが素早い…

オレは、素早い動きをかわすので、精一杯。

それでも、動きを観察し続けた。

観察してくうちに、見えてきた…

見えてきたのは、コンマ数秒刻みでの先の動き。

ここからがスタントマンの見せどころ、ほんのコンマ数秒ズレただけでも命取り、その賭けに出ようとしていた！

ヤツは、正面から猛スピードで向かってきた。

タイミングを見計り、オレもヤツに向かって猛ダッシュ。

串刺しの体制に入り、拳を引いた瞬間ギリギリで横切った。

正面突破成功！

おそらく、コンマ２～３秒遅かったら、串刺しになっていた。
コレがスタントマンの世界、常に死と隣り合わせで生きている反面、成功すればそれだけの誇りも持てる！

クソ親父からの暴力生活と比較したら、生きがいも感じられる(笑)

ヤツの串刺しは空振り、その弾みで前に滑り込んだので、オレは隙を見て猛ダッシュで、バイクのところまで走り逃げ出した。

いくらバイクで逃げ出したといえ、ヤツのスピードは速い！

ここから、過酷な逃走生活が始まった…