その唇は
強く噛み締められていただろう
拳は強く握られ
掌を爪が苛んでいただろう
修斗…
スワンソングを思わせる
由奈の悪ぶる叫びを聞きながら
叫びと交互に語られる由奈の心の内が
その切な想いを際立たせ
心を動かすものは
一切の飾りを捨て去ったむき出しの心しかないことを胸に訴えます
震える足で毅然と立つ由奈が眩しい
弾かれたように後を追っただろう修斗は
離れられない運命を感じたでしょうか
すれ違いながらも
瀬戸際で踵を返せたふたりに
前回とは違う涙が溢れます
お願いだからもう二度と…
由奈と修斗の今後は如何に
ああ、禁兄ドラマチック…
更新ありがとうございます!
れい☆さんのレビュー一覧
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[評価] ★★★★★
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[評価] ★★★★★道のあちら側を
修斗が歩く
こちら側を
由奈が歩く…
それぞれの彼方を見つめ
今
すれ違う
同じ道を
並んで歩いているはずだった
同じ景色を見ているはずだった
けれど
少女は大人になった
少年もまた…
時は、流れた
願わくば
ふたりの未来に邂逅の夢を
涙が止まりませんでした…
更新ありがとうございます!
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[評価] ★★★★★花守る人は夢の守人
立ち去る背中は冷たくも
胸に慟哭を秘めていた
外へとかざす刄こそ
その切っ先は自身へ向かい
心が
血を流しているようで…
バースディカードの真実
聞かされた修斗のあれこれの中で
かなり由奈は堪えたのではないでしょうか
ツトムの責めることない口調も却って心揺さ振ります
由奈と修斗
今だから会わなければいけない気がしてきました
そういえば
やせ我慢が男の美学、とはこの世界の誰の言葉だったか…
…言って散る花ならそれまで〜
ツトムの台詞もまた
もう一つの男の美学に間違いないでしょう
更新ありがとうございます!
ツトムの存在に修斗の器量の大きさが窺えました
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[評価] ★★★★★豪奢な舞台の楽屋には
隠された顔がある
その人もまた
彼女には決して見せない
バックステージの顔を持っていた
やはり…
由奈の前では『いつもの修斗』であろうとしていた…
由奈とツトムの会話から修斗の真実が浮かびあがります
けれど
平静でいるには修斗の心は熱く
由奈の近くにいすぎてしまった…
修斗は今
苛立ちの根拠と由奈に対する自分の本音を知り
さ迷っているのでしょうか
きっと
何食わぬ顔ができるまで
由奈の前には現われない
そんな気がします
なんと切ないことか…
だとしたら
来てしまった由奈と修斗がどう向き合うのか
いたたまれない思いです
更新ありがとうございます!
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[評価] ★★★★★向き合うふたりが炎に見える
赤く燃える由奈
蒼く吹き上がる修斗…
いつもの平静を装いながら
捨て身とも思える執拗さで
柊との縁切りを由奈に迫る修斗
躱し 求め 激しながら戦う由奈
ぶつかり合う怒りと想い…
やがて
由奈の自嘲の笑いが
修斗の怒りの根源を呼び起こすまで
二人の会話が緊迫感を高めて息もつかせない
嬢の夢が俺の夢…
ついに解き放たれた熱い心情が胸を揺さ振る
立ち去る修斗の心が青ざめ
涙を零す寸前で背中を向けたように思えてなりません
その本心を知り
残された由奈の進む道は…
更新ありがとうございます!
読みながら二人の想いの狭間で心が揺れて揺れて…
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[評価] ★★★★★いつものように開いた扉…
いつもの部屋
けれど
いつもの景色はそこにはない
かつて
夢を語るはしゃいだ声に
和ませた眼差しを
今は
危険な噂を報じる雑誌に凍らせる修斗
興味ない、という由奈の言葉さえ
酔いにすがった精一杯の虚勢だと見抜いている
乱暴に脱ぐ靴音に現れた修斗の苛立ちは
手首が細るほどの由奈の想いが
火遊びの一人として扱われることでしょうか
修斗の本能がキケンを感じ取り
その鋭い眼差しを柊にロックオンしたように思えます
由奈の想いと修斗の怒りが向き合う夜は
終わりの始まり、への序章でしょうか
緊張が高まります…
更新ありがとうございます!
-
[評価] ★★★★★手を添えて
背中を送り出すのか
その同じ手で
不幸な背中を抱きすくめるか
二つながらの恋心…
見つめる和虎の眼差しが
優しく切ない
柊の想いと由奈の恋
そして
片恋の苦しさを知る人だから
真実などなんの助けにもならない…と
由奈にかける言葉の一つ一つが
自身の叫びと覚悟にも思え
その目の前で
惑い苦しむ彼女と重なり二人が哀しい
与え尽くすほど寄り添う由奈と
束の間和らぐ柊の姿に
ほろ苦さもあるだろうに
それがあんたの恋の形なのね…
由奈を泣かせるこの一言は
正解のない想いへの唯一の救いに思えます
更新ありがとうございます!
想い、と思い…
しののめ様の繊細さを想います
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[評価] ★★★★★微かな怯えが夜を震わせ
抱いて抱かれる
柊は
胸に秘めた花を忘れるように
由奈は
その花に哀しみながら…
死んじゃったらもう会えなくなるよ
…誰に
二人が心に描いた名前が同じであることが悲しく
口に出せないことが切なく
その上
柊の優しさが何かを諦めたように思われて…
抱かれながら哀しい由奈の想いが心を震わせる
星の王子と大切な花の物語
花のもとへ帰るの…と
知ってしまっている由奈はどうするのでしょう…?
柊と由奈、そしてここにはいない萌の想いが暗い空をさ迷うようで
胸が痛い夜でした
更新ありがとうございます!
由奈にシンクロしたのでしょうか
読み終えて泣いていました…
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[評価] ★★★★★もっと 来い…
もっと 来て…
言葉は同じでありながら
求めるものが違う二人
柊はすべてを忘れる為に
由奈はすべてを抱きとめる為に
刹那と永遠がぶつかり合う…
与え尽くすほどに
一途な由奈の想いが
柊を憩わせるのは真実
けれど
闇に向かう硝子には
何も映らないことも真実
柊自身の定まらない心が
寧ろ由奈を夢中にさせるのは
皮肉なこと
存在価値と自分に言い聞かせ
まるで初恋の熱に浮かされたように
ひたすら柊だけを見つめる
由奈の愛が切ない
柊の寝顔が洩らした萌の名が
大きく二人の関係を変える予感に胸が騒ついています
更新ありがとうございます
お会いできて嬉しいです!
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[評価] ★★★★★血を流しながら牙をむく野獣の叫びが
由奈に自らの花園を踏み越えさせた…
深い闇の中
命を貪るように
投げ出された体を組み敷きながら
その胸の底で
なくした愛を呼んでいただろうか
それとも
慰めに無心に溺れたろうか
柊は…
朝の穏やかさが
一夜の激しさを物語る
抱いている柊
抱かれている由奈
すれ違う想いのふたりが切ない
一ノ瀬柊はやめておきなさい…
修斗はどんな思いで由奈を、
守らなければならない人を見ているのか
終わりの始まり
この章タイトルが胸をよぎります
更新ありがとうございます!
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