雪の華~Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第5章 LessonⅤ キャッツ・アイにて~孤独なピアノ~
「俺の、夢?」
「だって、聡さんがそう話してくれたでしょ。絶対に叶えたかった夢だったのよね」
「あ、ああ」
聡はつられたように頷き、茫然と―まるで自分も初めて見るように店内を見回した。
「素敵だわ。大通りから外れた路地沿いに、こんな洒落たお店があるなんて、誰が想像するかしら」
輝は瞳を輝かせ、スカートの両端をつまんで、優雅にお辞儀してみせた。それから、くるくるとその場で舞う。
「不思議ね。ここにいると、自分が醜いアヒルの子ではなくて、華麗に変身したシンデレラになった気分よ。多分、ここを訪れたお客さんは皆、似たような気持ちを持つのではないかしら。普段、自分が心の中に大切にしまってある夢を叶えてくれる場所。言い方がふさわしいかどうかは判らないけれど、そういう雰囲気というか魅力がここにはある」
「だって、聡さんがそう話してくれたでしょ。絶対に叶えたかった夢だったのよね」
「あ、ああ」
聡はつられたように頷き、茫然と―まるで自分も初めて見るように店内を見回した。
「素敵だわ。大通りから外れた路地沿いに、こんな洒落たお店があるなんて、誰が想像するかしら」
輝は瞳を輝かせ、スカートの両端をつまんで、優雅にお辞儀してみせた。それから、くるくるとその場で舞う。
「不思議ね。ここにいると、自分が醜いアヒルの子ではなくて、華麗に変身したシンデレラになった気分よ。多分、ここを訪れたお客さんは皆、似たような気持ちを持つのではないかしら。普段、自分が心の中に大切にしまってある夢を叶えてくれる場所。言い方がふさわしいかどうかは判らないけれど、そういう雰囲気というか魅力がここにはある」