雪の華~Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第5章 LessonⅤ キャッツ・アイにて~孤独なピアノ~
元々、この辺りの地方では、雪はさほど降ることはない。ましてや、積もるほど降るのは珍しいのである。それが今年は既に二度も雪が降っている。
もしかしたら、これが今年最後の雪になるかもしれなかった。
雪が踊る。くるくる、くるくると風と白い花びらが輪舞(ロンド)曲を踊る。
光に照らし出された雪はどこまでも幻想的で、この世のものとも思えないような美しい光景だ。光に照らされて風に舞う無数の雪の花に輝はうっとりと見惚れた。
「輝さん、さっきの話だけど」
絶え間なく舞い降りてくる白い花片にすっかり心奪われていた輝は、聡の声で現(うつつ)に引き戻された。
「はい?」
「ダイヤモンドを贈ろうと思ったっていう話」
輝は頷き、身体を聡の方に向けた。
もしかしたら、これが今年最後の雪になるかもしれなかった。
雪が踊る。くるくる、くるくると風と白い花びらが輪舞(ロンド)曲を踊る。
光に照らし出された雪はどこまでも幻想的で、この世のものとも思えないような美しい光景だ。光に照らされて風に舞う無数の雪の花に輝はうっとりと見惚れた。
「輝さん、さっきの話だけど」
絶え間なく舞い降りてくる白い花片にすっかり心奪われていた輝は、聡の声で現(うつつ)に引き戻された。
「はい?」
「ダイヤモンドを贈ろうと思ったっていう話」
輝は頷き、身体を聡の方に向けた。