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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人  

「さあ、精のつく薬ですよ。これを呑んで、これから本番になるご出産に備えなければ」
 ヒャンダンが言うのに、明姫が眉をしかめた。
「この薬は苦すぎるわ」
「まあ、もう直、母君さまにおなりのお方がそのような幼子のごとき聞き分けのないことを仰せになってはいけませんよ」
 ヒャンダンが聞き分けのない妹をたしなめる姉のように言った。
「今日は殿下はいつお越しになるのかしら」
 ふと明姫が呟いた。

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