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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第21章 第二部【身代わりの王妃】 王の花嫁

 それはユンが初めて聞いた妻の気持ちであった。これまで妻は一度も自分の気持ちを語ったことはなく、ましてや誇り高い彼女がまさか自分を〝慕っている〟だなどと考えたこともなかった。
 言葉もないユンに、王妃は花のような微笑を浮かべた。
―気の強い私ですが、最後にずっとお慕いし続けてきた方に真実をお伝えしたかったのです。これで心残りはございません。
 ずっとお慕いし続けてきた―。その言葉はユンの心を射貫いた。

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