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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情

「殿下が中殿をお庇いになるお優しいお気持ちは、この母も良く理解しておりますが、そのように甘やかしていては、後々、困ることになります。確かに中殿は若いが、国母となったからには相応の自覚を持って貰わねば。私はそのことについて申し聞かせているだけですよ」
 大妃が言い終わらない中に、扉が開き、大妃付きの朴尚宮が小卓を捧げてきた。上には湯飲みが三つと皿に盛った干菓子が載っている。
 朴尚宮は湯飲みの中の一つをまずユンに恭しく差し出し、次に大妃に手渡した。最後に春花に差し出した湯飲みを見て、彼はふと気になった。

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