身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
明姫と過ごしたあの輝かしい時間は実は終わってなどいなくて、ずっと続いて今に至っているのではないかと馬鹿げた夢想をしてしまう。
「旦那さま、ご気分でも悪いのですか?」
春花が不安げに見つめていることに気づき、ユンは無理に笑顔を作った。
「いや、少し考え事をしていた」
「考え事?」
「というより、思い出していたんだ」
ユンは手にした揚げパンをまたひと口囓った。何故か、涙が込み上げてきた。相変わらず自分は女々しい男だと思った。
「旦那さま、ご気分でも悪いのですか?」
春花が不安げに見つめていることに気づき、ユンは無理に笑顔を作った。
「いや、少し考え事をしていた」
「考え事?」
「というより、思い出していたんだ」
ユンは手にした揚げパンをまたひと口囓った。何故か、涙が込み上げてきた。相変わらず自分は女々しい男だと思った。