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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第3章 第一話【桜草】 逢いたくて~恋ごころ~

 半ば疑い半ば予想していたとおりの応えに、明姫は安心したように笑った。
「やっと笑ったな。明姫はそうやって明るく笑う顔がいちばんだ。泣き顔もなかなかそそられるけど」
「何よ、それ」
 明姫はまた笑う。
 ユンも笑顔になった。
「つまり、笑顔も泣き顔も魅力的だってこと」
「ユンはやっぱり、女の人を口説くのが上手ね」
 ユンが傷ついたような表情になる。
「また、そんなことを言う。私は息をつくように嘘はつけない男だと何度言ったら、信じてくれるんだ」
「だって、ユンを見てると、信じられないんだから、仕方ないでしょ」

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