テキストサイズ

身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第25章 第二部 【身代わりの王妃】  想いのゆくえ

 殿下がおいでになったの?
「あ―」
 絶望のあまり、悲痛な声が洩れた。
 王が美麗な面に酷薄な笑みを浮かべて見下ろしている。
「あまり手を焼かせるな」
 春花がまたたきをした刹那、大粒の涙がはらはらっとこぼれ落ちた。
「私はこれから、そなたを抱く。もし昨夜のように抗うのならば、酷い抱き方をすることになると思うが、私もできれば、初めて男に抱かれるそなたに手荒なことはしたくない」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ