テキストサイズ

身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第3章 第一話【桜草】 逢いたくて~恋ごころ~

 勢いでその場に押し倒され、すかさずユンが覆い被さってきた。ピリッ。衣の裂ける音が自分の心の悲鳴のように聞こえる。
「ユン、いや―」
 すすり泣く明姫には頓着せず、ユンは狂ったようにチョゴリを引き裂いてゆく。
「ユン」
 哀願してみても、既にユンには届かない。かえって明姫の抵抗は彼の情欲を煽るだけなのだが、明姫はそんなことは知らない。
 上衣を剥ぎ取られた下は、胸に幾重にも布を巻いただけの半裸に近い姿だ。小柄で細身な割に、胸は豊かな彼女は、下からこんもりとした膨らみが布を押し上げている。
 ユンの鼻息が更に荒く、呼吸が速くなった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ