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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り

「別に良いじゃない、学者だからって、いつも漢字ばかりが並んだ難しい漢籍と睨めっこしてるとは限らないわけだし。たまには息抜きしないとね」
「えっ」
 ユンが固まった。
「ユンもそういう本を読むんだって、少し安心したわ、っていうか、あなただからこそ、そういう本を読むのが似合ってるともいえるかしら」
「褒められるているのか、けなされているのか判らんな」
 ユンが真剣に悩んでいる間にも、明姫はさっさと一人で歩いてゆく。ユンは危うく置いてきぼりになりそうになり、慌てて彼女の側に並んだ。

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