身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
「ご無沙汰して、申し訳ありません。なかなか休暇が取れなかったものですから」
明姫はこの祖母が幼い頃から苦手だ。やたら派手好きで、自分の身を飾ることしか頭にないような人である。祖父は思慮深く、学識家であった。崔氏は代々、中級官吏どまりの家柄ではあるが、祖父は学問を良くし、何事にも造詣が深かった。
何故、祖父のような人が派手好きの祖母を娶ったのかは疑問だが、祖父が元気なときは夫婦仲はけして悪くはなく、むしろ似合いの二人に見えた。対照的な二人だったから、かえってうまくいったのかもしれない。
「そうなの? だから、宮廷女官なんて止めなさいと止めたのに、あなたは私の言うことなどきかなくて」
明姫はこの祖母が幼い頃から苦手だ。やたら派手好きで、自分の身を飾ることしか頭にないような人である。祖父は思慮深く、学識家であった。崔氏は代々、中級官吏どまりの家柄ではあるが、祖父は学問を良くし、何事にも造詣が深かった。
何故、祖父のような人が派手好きの祖母を娶ったのかは疑問だが、祖父が元気なときは夫婦仲はけして悪くはなく、むしろ似合いの二人に見えた。対照的な二人だったから、かえってうまくいったのかもしれない。
「そうなの? だから、宮廷女官なんて止めなさいと止めたのに、あなたは私の言うことなどきかなくて」