身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
今日も深紅のチョゴリに濃紺のチマと二十代の娘が着てもおかしくないような派手な装いである。もちろん、例によって指には幾つもの指輪、髪にはきらきらしい簪がこれでもかというくらい挿してある。
「それにしても、良い男だこと」
祖母はうっとりとユンを見つめている。祖母の白粉を厚塗りした顔が上気しているのは気のせいだと―思いたい。
対するユンは黄緑色のパジチョゴリをこざっぱりと着こなしている。こちらも仕立ての良い絹製なのは疑いようもない。鐔広の帽子から顎に垂れ下がっているのは服の色に合わせたのか、翡翠だろう。
確かに見慣れているはずの明姫が見ても惚れ惚れとするほどの男ぶりではある。
「それにしても、良い男だこと」
祖母はうっとりとユンを見つめている。祖母の白粉を厚塗りした顔が上気しているのは気のせいだと―思いたい。
対するユンは黄緑色のパジチョゴリをこざっぱりと着こなしている。こちらも仕立ての良い絹製なのは疑いようもない。鐔広の帽子から顎に垂れ下がっているのは服の色に合わせたのか、翡翠だろう。
確かに見慣れているはずの明姫が見ても惚れ惚れとするほどの男ぶりではある。