身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第1章 第一話 【桜草】 桜草の出逢い
明姫は訝しげに眼前の男を見た。どう見ても、国王の側近くに仕えるような役職についているようには見えない。大体、国王が臨席しての朝議に出席する資格があるのかどうかも疑わしい。
「それはありがたいけど、あなたは国王殿下に直接お逢いできる立場なの?」
男は少し得意げに鼻をひくつかせた。
「こう見えても、私は殿下のご信頼も厚い忠臣なのだぞ? 殿下も私の進言であれば真摯に耳を傾けて下されるだろう」
「ふうん? そうなの」
どこまでも信憑性に乏しい話ではあったが、この場は嘘八百でも信じたい気分だ。
「それはありがたいけど、あなたは国王殿下に直接お逢いできる立場なの?」
男は少し得意げに鼻をひくつかせた。
「こう見えても、私は殿下のご信頼も厚い忠臣なのだぞ? 殿下も私の進言であれば真摯に耳を傾けて下されるだろう」
「ふうん? そうなの」
どこまでも信憑性に乏しい話ではあったが、この場は嘘八百でも信じたい気分だ。