身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
刹那、先刻見たばかりのユンの笑顔がありありと甦った。王妃に優しく微笑みかける国王の笑顔はまばゆいほどだった。身体が殆ど触れ合わんばかりの状態で和やかに談笑する国王夫妻の姿を遠目に見て、憧れと羨望を抱いたのだ。
自分も最愛の男とあんな風に寄り添い合い、生きてゆきたいと。
だが、それはとんだ勘違いだった。美しい王妃に優しい笑みを向けていた国王こそが彼女が恋人と信じていた男であったとは。
王妃に笑いかけていたユンの笑顔を思い出す度に、心が引き裂かれ血の涙を流すようだ。でも、自分には嫉妬する資格すらない。何故なら、ユンと自分は住む世界が違いすぎるからだ。
自分も最愛の男とあんな風に寄り添い合い、生きてゆきたいと。
だが、それはとんだ勘違いだった。美しい王妃に優しい笑みを向けていた国王こそが彼女が恋人と信じていた男であったとは。
王妃に笑いかけていたユンの笑顔を思い出す度に、心が引き裂かれ血の涙を流すようだ。でも、自分には嫉妬する資格すらない。何故なら、ユンと自分は住む世界が違いすぎるからだ。