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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り

「―それが明姫の応えなのか? 私たちは本当にこれでもう最後なのか」
 彼の声がかすかに震えていた。もしかしたら、彼も泣いているのかもしれなかった。ユンの綺麗な顔が哀しげに歪んだのが、この時、うつむいた明姫には見えるような気がした。
 明姫はそのままユンの顔をついに見ることなく、走り去った。

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