身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
自室に戻った明姫は床に突っ伏して泣くだけ泣いた。これだけ泣いてもまだ涙が出るのが不思議なほど泣いた。あまり泣いてばかりいると、身体中の水分がなくなって、干からびてしまうのかもしれないなどと、馬鹿なことを考えたりしながら。
いっそのこと、それも良いかもしれないと思う。ユンがいないこの世で生きていても、愉しくも何ともない。だからといって、いざとなると死ぬ勇気もないのだから、つくづく自分は情けない人間なのだろう。
どれだけの時間が経ったのか。いつしか泣きながら眠っていたようで、目覚めたときは既に黄昏時だった。障子窓を通じて蜜色の陽光が床に差し込んでいる。窓に填った格子模様がそっくりそのまま床に模様を描いていた。
いっそのこと、それも良いかもしれないと思う。ユンがいないこの世で生きていても、愉しくも何ともない。だからといって、いざとなると死ぬ勇気もないのだから、つくづく自分は情けない人間なのだろう。
どれだけの時間が経ったのか。いつしか泣きながら眠っていたようで、目覚めたときは既に黄昏時だった。障子窓を通じて蜜色の陽光が床に差し込んでいる。窓に填った格子模様がそっくりそのまま床に模様を描いていた。