身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第5章 第一話【桜草】 別離という選択
「それは本心からの言葉なのか?」
明姫が小さく頷いた。
と、いきなり膝裏を掬われ、明姫は愕いてユンにしがみついた。
「それでも良い。仮にそなたが私を嫌いになってしまっていたのだとしても、私はそなたを宮殿に連れて帰る。たとえ、強引にそなたを抱くことになっても、私は今度は引き下がらないよ、明姫」
「殿下―、お許しください」
明姫はユンに抱きかかえられたまま、眼を伏せた。眼を開ければ、真実を―彼をまだ愛しているという気持ちを見抜かれそうで怖かった。
明姫が小さく頷いた。
と、いきなり膝裏を掬われ、明姫は愕いてユンにしがみついた。
「それでも良い。仮にそなたが私を嫌いになってしまっていたのだとしても、私はそなたを宮殿に連れて帰る。たとえ、強引にそなたを抱くことになっても、私は今度は引き下がらないよ、明姫」
「殿下―、お許しください」
明姫はユンに抱きかかえられたまま、眼を伏せた。眼を開ければ、真実を―彼をまだ愛しているという気持ちを見抜かれそうで怖かった。