身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第6章 第二話 【桔梗の涙】 予知夢
いや、別に明姫自身は誰にどう思われたとて構いはしないけれど、後宮内の揉め事が王であるユンの不甲斐なさや好色さのせいのように言われるのは耐えられなかった。
「今朝はお顔の色が優れませんね」
背後で声がして、明姫の物想いは中断された。
「そうかしら」
淡く微笑むと、女官の香丹(ヒャンダン)が大真面目な顔で頷いた。洪香丹はかつて明姫が女官であった時代からの親友でもある。人付き合いがあまり得意ではなかった明姫の数少ない友達といえる存在だった。
「今朝はお顔の色が優れませんね」
背後で声がして、明姫の物想いは中断された。
「そうかしら」
淡く微笑むと、女官の香丹(ヒャンダン)が大真面目な顔で頷いた。洪香丹はかつて明姫が女官であった時代からの親友でもある。人付き合いがあまり得意ではなかった明姫の数少ない友達といえる存在だった。