身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第1章 第一話 【桜草】 桜草の出逢い
「そなたは可愛い顔をしていながら、結構な皮肉屋なのだな」
「私が皮肉屋?」
問い返すと、彼は笑顔で頷く。
「ああ、たいした皮肉屋だ。しかも、面白き女だ。いちいち、ああ言えば、ここ言う。私の知る女は皆、従順な女ばかりだぞ。そなたのようによく喋る女は見たことがない。そなた、両班の息女だろう? 普通、両班の娘は従順であるべきだと躾けられるだろうのに、一体、どのような親御の許で育ったのか」
「私、両親はいません」
その言葉に、男の笑顔がふっと消えた。
「そうなのか? そなたが屈託なく明るいゆえ、私はてっきり―」
悪かったとぽつりと呟く。
「私が皮肉屋?」
問い返すと、彼は笑顔で頷く。
「ああ、たいした皮肉屋だ。しかも、面白き女だ。いちいち、ああ言えば、ここ言う。私の知る女は皆、従順な女ばかりだぞ。そなたのようによく喋る女は見たことがない。そなた、両班の息女だろう? 普通、両班の娘は従順であるべきだと躾けられるだろうのに、一体、どのような親御の許で育ったのか」
「私、両親はいません」
その言葉に、男の笑顔がふっと消えた。
「そうなのか? そなたが屈託なく明るいゆえ、私はてっきり―」
悪かったとぽつりと呟く。