身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第12章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再会
四半刻も経たない中に、緩やかな傾斜は突然終わりになった。忽然と眼前に出現した山門は大きく、流石に宮殿の偉容には比べるべくもないけれど、人里離れた山頂にあるとは信じられないほどだ。
「久しぶりに訪れたが、これほどに広大な寺であったかな」
ユンは呟き、馬からひらりと身軽に降り立つ。手近な樹に疾風を繋ぎ、後に続いた黄維俊がそれに倣った。
「殿下は勧玉寺にお越しになったことがございましたか?」
維俊が意外そうに訊ねると、ユンは頷いた。
「この寺の近くに仁誠(ニンソン)皇太后さまの陵墓があるのをそなたは知らないのか?」
「久しぶりに訪れたが、これほどに広大な寺であったかな」
ユンは呟き、馬からひらりと身軽に降り立つ。手近な樹に疾風を繋ぎ、後に続いた黄維俊がそれに倣った。
「殿下は勧玉寺にお越しになったことがございましたか?」
維俊が意外そうに訊ねると、ユンは頷いた。
「この寺の近くに仁誠(ニンソン)皇太后さまの陵墓があるのをそなたは知らないのか?」