夢で逢えたなら~後宮秘談~
第3章 結ばれる
大勢の若い女官たちは確かに国王のお手つきになるのを夢見ているのかもしれないけれど、百花は他の皆とは違う。たとえ変わっている、愚かだと言われたとしても、この夢は貫きたい。大体、好きでもない男―それが国王だからといって歓んで身を差し出すだなんて、身の毛がよだつようだ。
それでは、まるで身をひさぐ妓生と同じではないか。
「そなたのように薄ぼんやりとして気の利かぬ者が尚宮になど、なれるはずがなかろう。それに、仮にいかほど努力しようが、それは所詮叶わぬ夢だ。つまらぬたわ言なぞ申しておらず、そなたは殿下のお側に上がれば良い」
「私は厭です! そのような―慕ってもいない殿方のお側に上がるだなんて」
それでは、まるで身をひさぐ妓生と同じではないか。
「そなたのように薄ぼんやりとして気の利かぬ者が尚宮になど、なれるはずがなかろう。それに、仮にいかほど努力しようが、それは所詮叶わぬ夢だ。つまらぬたわ言なぞ申しておらず、そなたは殿下のお側に上がれば良い」
「私は厭です! そのような―慕ってもいない殿方のお側に上がるだなんて」