夢で逢えたなら~後宮秘談~
第3章 結ばれる
「先刻も申したであろう、これは王命なのだ。そなたがいかに拒もうと、そのときは来る。それとも、百花。そなたは生命と引き替えにしてでも、この王命を拒みたいと申すのか?」
百花はハッとして顔を上げた。
生命と引き替えに―。
流石に、少しは迷いがあった。だが、結局、彼女はか細い声で応えた。
「意に添わぬことをしなければならないのなら、いっそのこと、死んだ方がマシです」
崔尚宮が馬鹿にしたように鼻を鳴らす。
「だから、そなたは浅はかだと申しておる。良いか、そなたは己れの意思を貫いて、それで本望であろうが、後を考えたことはあるのか?
百花はハッとして顔を上げた。
生命と引き替えに―。
流石に、少しは迷いがあった。だが、結局、彼女はか細い声で応えた。
「意に添わぬことをしなければならないのなら、いっそのこと、死んだ方がマシです」
崔尚宮が馬鹿にしたように鼻を鳴らす。
「だから、そなたは浅はかだと申しておる。良いか、そなたは己れの意思を貫いて、それで本望であろうが、後を考えたことはあるのか?