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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第6章 鷺草~真実の愛~

 眩しい夕陽が地平の彼方に隠れようとしているため、その人の姿は逆光になっていて、百花の方からではよく顔が見えない。
 漸く眼が慣れた頃、その人の貌がはっきりと判った。
―主上さま(サンガンマーマ)!?
 はるか向こうに立つ人は導宗であった。
 どうして、王がここにいるのだろうとは思わなかった。
 ただ、ただ懐かしかった。
 まるで百年も逢わなかった恋人にやっと再会できたような気持ちだった。そんな気持ちになることが自分自身にも不思議であり、また、当然でもあるような気がした。

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