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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第6章 鷺草~真実の愛~

 王が百花に罰を与えさせまいとわざわざ崔尚宮に頼みにきた時、口にした言葉だ。 
 直截な科白の端々にほの見える不器用な、けれど優しくて誠実な王の人柄が百花にも判った。
 でも、あまりに率直に想いを伝えられて、百花はどうしたら良いか判らなかったのだ。百花にとっても初めての恋だったから、王の気持ちをどのように受け止めたら良いか判らなかった。
 だから、わざと真実の想いから眼を背けようとしたのだ。  

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