テキストサイズ

夢で逢えたなら~後宮秘談~

第6章 鷺草~真実の愛~

「百花!」
 昌淑が背後で叫ぶ。百花は途中でもう一度だけ、振り返って微笑んだ。
「馬鹿な娘(こ)、本当にとことん頑固なんだから」
 無事に帰ってくるのよ。さもないと許さないからね。
 昌淑は遠ざかる親友の背中に涙声で呟いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ