夢で逢えたなら~後宮秘談~
第1章 恋の訪れ
導宗は今年、十八歳を迎えたばかりだ。父の先王が急逝した後を受け、わずか十歳で即位したのが八年前のことになる。即位したばかりの頃は、既に亡くなっている王の母后の父、つまり導宗には外祖父になる領(ヨン)議(イ)政(ジヨン)の孫(ソン)任(イム)徳(ドク)と大王(テーワン)大妃(テービ)―先王の母、こちらは導宗の父方の祖母ということになる―が幼王の後見に立ち、代わりに政を行った。
しかし、王が十六歳に達した二年前からは親政が始まり、年若い王は父王の代から仕える大臣たちにすべてを相談しながらも、積極的に政務に取り組んでいた。
しかし、王が十六歳に達した二年前からは親政が始まり、年若い王は父王の代から仕える大臣たちにすべてを相談しながらも、積極的に政務に取り組んでいた。