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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第6章 鷺草~真実の愛~

 確かに孫平徳なら、百花の後見にはうってつけだろう。何しろ権力欲の塊のような男で、王の婚約者であった実の娘を失った後は、金家の二人の娘たちを養女にしてまで王の後宮に送り込んできたほどなのだ。
 昨夜、王は平徳を直々に呼び出して、愼百花を中殿に立てるつもりゆえ、百花を養女としてその後ろ盾になって欲しいと頼んだ。平徳は歓んで一つ返事で王からの頼みを引き受けた。彼にとっては、次の王の外祖父となり、権力を掌握するまたとない機会が巡ってきたのだ、その話に飛びつくのは当然といえばいえた。

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