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　が、導宗は実に巧みに彼らを操ったというか、用意周到であった。自らが見込んだ身分の低い両班家の若者を側近に抜擢する一方で、古参の大臣たちには常に一歩退いて、彼らの意見を尊重するという姿勢を貫いた。
　導宗が目指したのは、古い慣習の一掃ではなく、古い時代の良きものと新しいものとの融合、旧勢力と新しい人材の共存であった。
　誰もがこの若い王の英明さを認めないわけにはゆかなかった。幼い頃、その利発さをつとに知られた父王は身体が弱く、成人後も政は大臣たちに任せ切りで、すべてが朝廷によって決められ進められていった。