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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第1章 恋の訪れ

 まあ、女好きとはいっても、十八歳でいまだに正室のおらぬこの状況では、側室が六人いたとしても、さして不自然ではないのかもしれない。
 そして、実際のところ、その六人の側室たちは皆、臣下たちが〝我が娘をお側へ〟と強引に送り込んできた―いわば押しつけられた妻たちなのである。
 十八歳の若さではや六人の愛妾を侍らせているといわれれば、〝女好き〟の烙印を捺されがちではあるけれど、実は、導宗はこの半ば強制的に娶らされた妻たちの扱いには辟易していたのだ。何しろ、彼女たちは気位は高いし、常につんと気取り返った孔雀みたいに着飾っていないと、気が済まないらしいのだ。

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