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夢で逢えたなら~後宮秘談~

第2章 揺れる、心

  揺れる、心

 その日の午後、百花は崔尚宮から大目玉を喰らう羽目になったのは言うまでもない。
「愚か者、一体、そなたは何という失態をしでかしたのだ? そなたの馬鹿げたこのふるまいのせいで、この私の首までもが危うくなるのだぞ?」
 返す言葉もなかった。この場合、崔尚宮が憤るのも至極もっともであったから、百花はただうなだれているしかない。
「申し訳(ハンゴン)あり(ハオ)ません(ニダ)でした。本当に何と申し上げて良いか、お詫びの言葉もございません」

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