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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第5章 四の巻

 深い夜の闇が果てなく続く向こうには、きっと明るい朝が待っている。やがて遠からず長い夜は明け、眩しい朝陽が見えることだろう。
 夢の中、公子は確かに夜の向こう―自分たちがひた走るゆく手にひとすじの光を見出していた。

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