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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第2章 【残り菊~小紅と碧天~】 恋一夜

―い、痛い。
 その刹那、腰をしたたか打ちつけて、激痛が走った。
「十年も待って、やっと手に入れた女だ。できれば上等とはゆかずとも、ちゃんとした布団の上で抱いてやろうと思っていたが、そんな気も失せた。お前のような生意気な女にはここがお似合いだ。お前はここで俺に抱かれて女になる。今日こそ観念するんだな」

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