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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第20章 第二部・第四話【悲願花~女になった男~】 定命  

―角倉家の当主というだけでも、私には荷が重すぎるのに、三万石を背負って一国の主となるなど、考えられませぬ。
 時の老中の甥にして、望めば三万石の大名ともなれる高貴な血筋を持つ男、それが角倉栄之進という男であった。

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