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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第2章 【残り菊~小紅と碧天~】 恋一夜

 だから、これで良い。私は叔父の望みどおり、準平と祝言を挙げて難波屋を盛り立てていく。それに人生の伴侶としてではなくても、準平と結婚すれば、武平は叔父ではなく義父になる。近くでずっと大好きな武平の顔を見ていられる。それで満足しよう。
 小紅は泣きながら布団に入り、いつしか眠ってしまった。

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