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幻想世界☆

第9章 寄り添う心①

・藤ヶ谷side

まさか、あの執事と追いかけっこをしているとは思わなかったよ、はぁ…



北「ここは?」

藤「俺の部屋」

北「へぇ」



仕方なく北山を自分の部屋まで連れて来ると。

こいつは、キョロキョロと辺りを見渡し。

ある一点を見つめたとたん



北「うっおーベットだぁ」

藤「待て、グイッ」

北「うわっち、またか」

藤「その前に風呂へ入れ」

北「なんで?」

藤「言っちゃ悪いがおまえ臭い」

北「へっ?」



幻想館で見かけたときは、暗くて気づかなかったが。

それまで何をやっていたんだ?けっこう汚れてるぞ。



北「そんなに臭うか?」

藤「ほら、こっち」

北「わっ」



ガチャ、バタン!



北「すっげー広っ!?」

藤「脱げ」

北「やだなぁ藤ヶ谷さん、もぉース・ケ・ベ・んふ」

藤「‥…殴るぞ、キッ」

北「はい!はい今、脱ぎます、こえっ」

藤「クスッ」



それから。



北「おっち、ほっ、はっ」

藤「お前さ」

北「んっ?」

藤「だまって服、脱げないわけ?」

北「別に、んなことはねぇよ」

藤「ふーん」



ザッバァーン!



北「よっ、ひゃ、おっ」

藤「北山!」

北「なに!?」

藤「うるさい」

北「だっ、だってよぉー」

藤「なに?」

北「藤ヶ谷ったら、ジッと俺のこと見てるんだもん」

藤「おっ、俺は別に」

北「はずい…し‥カァーッ」

藤「なっ」



つまりなんだ?照れ隠しってわけ。



藤「なら後ろを向いてる、これならいいだろ」



しかし―




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