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幻想世界☆

第11章 迫り来る闇②

・北山side

なんだよ?なんなんだよ、ったく。



ニ「みーつ、ニコッ」

北「んっ?」

ニ「なに、ほっぺたプーッとふくらましてるの」

北「へっ?」



だってさ今日の藤ヶ谷ったら、超あったまにくるんだもん。



北「別に」

ニ「あぁー分かったぁ」

北「えっ」



俺が言うことは全て無視しそっぽまで向いてしまってよ。



ニ「相手にしなかったから拗ねてるんでしょ」

北「はあっ?」



って、珍しい事じゃないか



北「ちげぇーよ」

ニ「もぉーミツったら照れちゃって可愛い、ニヤッ」

北「はっ?」



なのにどうして気に掛かるんで?

夢の中での藤ヶ谷はこっちの藤ヶ谷とは違いよく喋る

うん、なんか俺達いい感じ



北「ニマッ」

ニ「あれ今度は独りでニヤけてるし変なミツ」



おっとっと顔に出ちまったぜ喜んでる?俺がまさかね



スタッフ「お疲れさまでした」

北「お疲れ…んっ?」



ジーッと見つめる藤ヶ谷の瞳、なんだわ?

そしてまた、プイッと横を向く。

だから、なんだっつーの!



北「あ"ぁーもう」

ニ「大丈夫?マジで」

北「ぁ…あぁーハハッ」



笑って誤魔化す。

よし帰って寝よ、こういうときは深く考えず寝るのが一番。

って…



北「迷子になったままじゃん、こんな夢ねぇよ普通」



前の日、ニカの部屋でワイワイガヤガヤみんなで騒いでいる隙を狙い。

そぉーっとそっと、しめた上手く抜け出せたぞ。



北「しっかし、マジで広い屋敷だなぁ」



目的は、タマの部屋。



北「タマあぁータマちゃんどこぉ?」



呼んでも答えるわけもなくテラスみたいな所へと辿り着く。

そこに―



北「うおっ、なんだこりゃ盆栽?誰の趣味だよ、ガハハッ」



それも、サボテンとかジジ臭いのばかりだし。

―が、中にポツンと咲いている白い花が眼に止まり。



北「可愛いじゃん」



タマに持って行ってやろうと手を伸ばすも、一番奥にあるから届かず。



北「よい…っしょ‥こら…うわっ!?わわっ、ガラッ、やっべー」



ガッシャーン!




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