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幻想世界☆

第15章 惑わされて

渡「ねぇ、あの2人」

橋「次へ行こうか」

渡「そうだね、クスッ」



ガチャ、バタン!



藤「お前には飼い主の愛情というものが分からないのか」

北「そんなの自分のペットにしてやればいいじゃん」



ダダダダッ!



藤「お前は俺のペットだ」

北「だったら、屋良さんに飼い主を変えて貰うぅ」

藤「出来るか、そんな事」

北「嫌なもんは嫌なんだ、うわっ」



バカ、転ぶな。

ドテッと床に、倒れ込んだその身体へ。

ドサッと俺も、覆い被さるように乗ってしまい。



北「おっ…重い‥藤ヶ谷」

藤「お前が逃げるから悪いんだろ」



ドタバタドタバタ、北山が動くたび。

首筋が視界に入り俺を誘惑する。



北「どけってー」

藤「北山」



はずみで向き合った、次の瞬間。

チュッ!



北「んんっ、なっ、やめろよせ」



嫌がる北山の唇を、何度も塞ぎ。

ダメだ、止まらない。



北「ん…やっ‥だ…んっ‥ここ…じゃ」



えっ?

が、一瞬その言葉に動きが止まってしまい。



藤「今、なんて?」

北「カァーッ」

藤「北山?」

北「血を吸われるからここじゃ、カァーッ」

藤「俺達の世界でならいいってわけ?」

北「うっ、コクン」



マジで!?



藤「おまえ自分が何を言っているのか分かっている」

北「当たり前だ、俺はお前より年上なんだぞ」



顔を真っ赤にしてそう言い

それが本心ならば、こんなに嬉しいことはないけれど

試しに―



藤「キス…だけならいい」



そう聞くと。



北「…だけ‥ならな」



渉、わたぁーっ、ドタドタドタ!

ガチャ―



横「なっ、どうしたんだよ太輔」

玉「ひやっ!?ガヤ」

藤「北山がさぁ」

横玉「‥‥‥」



別に、邪魔するつもりじゃなかったんだごめん ハハッ!

顔を真っ赤にし俯いているタマに。

心の中で謝罪する―




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