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幻想世界☆

第16章 壊れてく予感

塚「こんな所で何をやっているんだよ」

ニ「塚ちゃん!?」

塚「取り合えず、こっちへ来て」

ニ「えっ、でも」



ここって空き屋じゃ…



塚「いいから早く遠慮せずにさ、ニコッ」



つうか、モルモットの姿形をしている。

どうして?

俺は不思議な感覚に包まれながら中へと入り。



塚「で、何があったわけ」

ニ「あの…さ」

塚「話してごらん?まっ、大体の察しはつくけど」



その優しい眼差しについ、甘えたくなってしまう。



塚「そうか、あの2人とうとう」

ニ「塚ちゃん、塚ちゃんは何故?」

塚「でも二階堂は独りじゃないよ」

ニ「えっ」

塚「俺達がいる、ニコッ」



それは本当に不思議な光景だった。



河「なにヘコんでるんだわお前らしくない」



郁人?



五「笑えよ、お前の笑顔は最高なんだからさ」



ごっち。



橋「俺もいるニカ、ニコッ」

戸「みんな傍にいるさお前は独りじゃない」



ハッシー、トッツー!?



山「だから、そんな顔をしないで悲しみは明日の扉を塞いじゃうだろ」



亮太。



屋「ごめんな、お前が一番辛い思いをするの分かっていた」



屋良さん!?



屋「だが他に方法はなかったんだ」

ニ「どういう…意味?」

河「現実の世界にいる俺達に、あの世界での記憶はない」

ニ「えっ」

五「ある日、とつぜん飛ばされて」

山「たぶん、それは未来の姿だったんだと思う」



未来だって!?



戸「あの世界は今よりも、もっと欲望に満ち」



嘘だ、そんなの…

それは驚愕の事実だった、助けたい未来を変えたいと願った想いが奇跡を呼び。

屋良さん達が今、あの世界に存在していること。

そして自分が呼ばれた本当の意味を。

俺は、このとき初めて知ったんだ。



屋「お前は、俺らの希望の光り」



俺が?



戸「だから手を貸して欲しい」



誰しも人は、心の中に光と闇を持っている。

その闇に、打ち勝つ勇気を持つこと。

それが大切な人を護れる事へと繋がるんだってことを

俺は、この経験を通し教えられた。

仲間たちと共に―

だから忘れはしない、夢は決して闇に染めてはいけないものだから。




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