無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

・藤ヶ谷side

藤「北山、俺…」

北「ニカ、大丈夫かな」



まんまと執事の策略にハマってしまった自分。



藤「ごめん、俺が」

北「‥‥っ」



ニカまでも傷つけてしまい



北「もう謝らないでくれ」

藤「北山」

北「じゃないとなんか悪い事をしてしまったような」

藤「そんな事はない」



ギュッ、思わず抱きしめると。



北「藤ヶ谷」

藤「あれは」

北「本心？」

藤「少なくとも俺は、遊びではしないし」

北「なら許す､ﾆｺｯ」

藤「えっ」

北「しょうがないからなってやるよ、ﾆｯ」

藤「なんに？」

北「お前のペットにさ」

藤「もうなってるじゃん」

北「そうだっけか？ガハハハッ」

藤「ふっ」



ありがと北山、お陰で重い気持ちにならずに済んだ。



北「それより、あいつ」

藤「なぁ」

北「んっ？」

藤「ってことは、もう我慢しなくてもいいってことだよな？ﾆｯ」

北「なにが？」

藤「だからぁーセッ」

北「そうだ！」

藤「なっ、なに!?」



が、突然に立ち上がり。



北「腹減った､ﾆｺｯ」

藤「へっ？」

北「なんか食いに行こう」

藤「どこへ？」

北「どっかへさ､ﾆｺｯ」

藤「はあっ？」

北「んふふっ」



結局、その日は。



北「じゃあな藤ヶ谷」

藤「あ、あぁ」



何もせずに別れ。



藤「なーんか上手くかわされたような気がするんだよな」

横「ｸｸｸｯ、ミツらしい」

藤「本当は俺のこと、どう思っているのだろう？」

横「これからどうするつもり？」

藤「わた」

横「分かっているだろうけど、もうやめられない」

藤「あぁ、知ってる」

横「太輔」

藤「大事にするさ必ず」

横「約束だよ」



そう思っていた、このときまでは。