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幻想世界☆

第19章 寄り添う心③

ニ「塚ちゃんってさ」

塚「なに?」

ニ「もしかして幽霊」

塚「勝手に人を殺すな」

ニ「あぁーハハッ、ごめん」



意味不明だ…



塚「まぁ、あまり深く考えなくていいよ」

ニ「んーでも」



なんだかスッキリしない。



塚「しいて言うなら俺達は影みたいなもんだって事」

ニ「???」



益々わけ分からないや。



塚「だから、その存在すら気づかれていない」

ニ「けど屋良さんは」



それに郁人やごっち、トッツーやハッシーだって。



塚「幻想館の主とはなってるけどあれは、んーなんて説明したらいいのかな」

ニ「キョトン」



塚ちゃんは、あぁーだかぁだ説明してくれたけど。



塚「でトッツーやハッシーの場合はね」



結局は、意味が分からないまま。

ただどうやらみんな執事には姿が見えていないらしく

ってことはもちろん話してる声も聞こえていない。

それだけは、理解できた。



塚「分かった?」

ニ「まぁ」

塚「じゃ、いい」

ニ「うん、って俺が探すのそれ?」

塚「他に、だれがいるってわけよ」

ニ「だって目印とかなんにもないんだろ」

塚「もちろん ニコッ」



塚ちゃーん、ハァ



塚「河合も言ってたでしょ奴の正体をあばけって」

ニ「だからって独りで」

塚「宮田でも、連れて行けば?」

ニ「やだ、あいつ頼りないし」

塚「だったら」

ニ「それって、いつやればいいの?」

塚「善は急げ、ニタッ」



えぇーっ!?これから?

悠長に構えていられないのは分かる、でも。



塚「頑張ってねぇ」



他人事のようにニコやかな笑顔を向け。

去って行く塚ちゃんを見ながら思った。

見えないっていいなと…




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