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幻想世界☆

第20章 束の間の休息

執事「長かった屈辱に耐え十数年、あんな世界は壊れてしまえばいい」



なっ!?その背中に漂う憎悪の念。



千「にっ、ニカ」

ニ「しっ」



ゾクッと全身に悪寒が走り抜ける。



執事「ふふふっ、やつらは気づいていまい」



何を?



執事「この夢を作り上げているのは欲望だけではないということを」



どういう意味?



執事「世の憎しみ、怨みの全てがここにある」



なんだって!?



執事「人とは愚かな生き物だ裏切られ虐げられた者達の怨念の力を、今こそ思い知るがいい」



つまり、こいつは…



執事「ぐわっはっは」



やはり、現実の世界にいた俺らと同じ人間ってことになる。



ニ「あいつ、クッ」

千「ずっと、憎しみを抱き続けて来たんだ自分を虐げた連中に」

宮「復讐心を燃やし」



それがある日、夢魔ゼロムと出会い。



ニ「妙な力を与えているのはゼロムか」

千「ニカ」

ニ「おれ、幻想館に行って来る」

宮「俺も」

ニ「宮田は千賀と一緒に、このことをわったーに」

宮「分かった」

千「気をつけて、ニカ」

ニ「おう」



たとえどんな理由であれ。



屋「そうか、やっぱり人だったか」

ニ「屋良さん気づいていたんだ」



こんなこと、許されるものじゃない。



五「奴の行動を俺たち見張っていたからね」

河「パーティの日が狙い目だな」

ニ「えっ」



だから俺は戦う―



橋「もしかして執事の部屋へ忍び込む?」

屋「そうだ」

塚「奴は他のことで夢中になっているだろうし」

戸「その隙を狙い」

山「コクン」



選ばれた人間として、夢魔ゼロムと。




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