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幻想世界☆

第24章 突然の異変

・千賀side

屋「千賀、起きろ千賀」

千「ん…うーん」



誰だよーうっせぇなぁ



屋・亮「起きろおぉー」

千「うおっち、ビックリしたぁ、えっえっ?なに」



目を開けたら、この2人に上から覗き込まれていてよ

つうか、ここ俺らの世界だよな。

見渡せば宮田のフィギュアが目の中に飛び込んでくる

なのに…



千「亮太おまえ耳!?つうか2人とも、どうやって入って来たんだよ」

屋「細かいことはどうでもいい」

千「そういうわけには」

屋「宮田はどうした」

千「へっ」

山「いないの」

千「ええっ」



あいつは、見たいアニメがあるからって。



屋「いないんだな」

千「ぁ…‥」

山「屋良にぃ」

屋「チッ、油断した!まさかこんな手を使ってくるとは」



えっ、嘘、マジで?



千「宮田がいない?宮田、宮田あぁーっ」

山「千賀!」



ガバッと起き上がった俺を亮太が制する。



千「嘘だろ?なぁ屋良にぃ嘘だと言ってくれ」

屋「落ち着け」

千「あいつ、どこへ行っちまったんだよ」



が、俺はパニックに陥ってしまい。



千「約束したのに、クッ」

屋「とにかく幻想館へ行こう、みんなそこへ来るはずだから」

千「ううっ」

山「ねっ?」



励ますように俺の肩へポンっと手を置く亮太。

コクンと小さく頷き俺達は急ぎ宏光たちと合流すべく外へと出たんだ。

しかし…



千「なんだよこれ!?どうして電気が消えてるんだ」



人っこ1人いない街並み、空には不気味な月が2つ。



千「そんなバカな!?だってここ夢の中じゃないし」



屋「繋がってしまったんだ向こうの世界と」

千「なっ!?」

山「だから俺達も、ここへ来れたってわけ」

屋「行くぞ」

千「でもこれじゃあ真っ暗でどっちへ行ったらいいのか」



と、そのときだった。

ウオオオォーン、ウオーンウオーン!



千「この声は狼!?」

山「屋良にぃ、狼が鳴いている」

屋「はっ?そんなバカな、なにを言っているんだ2人とも」



ウオオォーン、オンオン!



山「ほら、ねっ」

屋「確かに」

千「きっと、この声を頼りに行けば辿り着ける」

屋「よし行こう」



ダダダッ、俺達は走り抜ける電車や車も走っていない道のりを。

ただ、ひたすら。




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