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幻想世界☆

第25章 選ばれし者

・北山side

目を覚ましたとき、すでにあいつの姿はなく。



藤「北山、もし俺らに何かあった時には」



予測していたのか?こうなるかもしれないって事を。



藤「向こうの世界の郁人や屋良さん達と力を合わせ」



それとも―



屋「そっ、自分から」

北「起きたら枕元にメモが置いてあってよ」

五「なんて?」



“待っている”



塚「たったそれだけ?」

二「俺、ミツのこと頼むってガヤに言ったのに クッ」

北「ニカあいつは自分から立ち向かいに行ったんだ、運命にさ」

玉「わたも…だよね」

北「あぁ」

千「逆を言えば俺らを信じているからこそ」

屋「そうだな」

二「くっ、分かっている!そんなこと」

塚「二階堂」



執事が書いた文章には多分

それぞれがどうやって呼び出されるのかが書いてあったんだろう。



北「そうでしょ屋良さん」



渡したそれに目を通しながら頷く屋良さん。

やっぱり…

だから藤ヶ谷は最初、俺にこれを見せなかったんだな

おかしいとは思ったんだ、後から渡されたとき。



屋「北山、この中に」



と、そのときだった。



二「郁人だ!」

千「トッツーもいる」

塚「トッツーうぅ」

五「良亮」

山「おーい」



手を振っている3人の姿が見え。

その後ろには古びた幻想館にも似た建物があり。



千「あそこか」

ニ「行くよミツ」

北「ニカ、ふっ」

玉「俺たちは絶体に、わた・宮田・ガヤを助け出してみせる」

北「よし、行こう」



互いに顔を見合わせ、頷き合う俺達4人。

これで、みんな揃った。

気がつけば、タマやニカも俺達と同じ獣人の姿となっていて。

それを見守る屋良さん達。

ドアノブに手を掛け思いっきり扉を開く。

ギギギーッ!

俺らを信じ、あえて運命の中へ身を投じたというのなら。

藤ヶ谷、横尾さん、そして宮田。

なんとしてでも踏ん張っていてくれ。

必ず助けに行くから。




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