無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

執事「不思議なものです、スピアというのは」



それが、俺達と接していくうち徐々に。



北「今からでも遅くはないんじゃない」

執事「それはどうでしょ、私を消し去らなければこの夢は貴方のもとへは戻ってきません」



分かっている。



執事「また、消し去られたあと自分がどうなるのかも」



予測ができていない。

何故ならば、執事こと山上浩介はゼロムに魅入られたことで精神を破壊され。

この世界での道案内人として描いた小説の中で存在させられていたに過ぎないから。



北「なら、もし現世に戻れたとしたら」



生き直してはくれないか。



執事「許されるのであるならばね、ﾌｯ」

北「じゃ、お別れだ」



月を見上げ願う、この世に光りと平和を。

ピカァーッ！



二「マジきれーい」

横「ミツ」

藤「ふっ」



その輝きは生きている人々の様々な想いが力となりて放たれた夢幻の光り。



宮「ﾊｯ、執事が」

千「消えていく」

玉「ゼロムもね」



そして全てが終わったとき空には。



二「見て太陽だ、ミツ」

藤「陽が昇っている」

横「朝がきたんだ」

宮「って事は、つまり」

玉「戻ったんだよ全部」

千「やった宏光」

北「ふっ」



長いようで短い数日間だった、この世界での出来事。



二「結局あいつもゼロムに利用されていたって事か」

横「ニカ」

藤「だけど、世の中を憎む気持ちがあったのも確かさ」

宮「それで魅入られてしまった」

千「自業自得といえばそうだけど」

玉「虚しいね」



それぞれが、いろんな想いを馳せる。