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幻想世界☆

第27章 不器用な2人

・北山side

プレバトの収録で横尾さんと会った俺は。



北「そう処分しろってか」



藤ヶ谷が言っていた言葉を伝え聞き。



横「ミツ、やっぱり」

北「ごめん、気を遣わせてしまい」

横「‥‥っ」

北「もういいわ、あいつの気持ちよーく分かったからよ」



でも処分なんて出来るわけがないじゃん。

どう見ても大事にしていたのが分かるジーンズに。

センスのいい洋服…



北「あげろと言われても、誰に?」



貰った側だって不思議がるに決まっている。

サイズからして、俺のじゃないのは明白だし。

もしかしたら、藤ヶ谷のだってバレてしまうかもしれない。

そしたらなんて言う、何も言えないじゃん。



北「勝手なこと言うんじゃねぇや、チッ」



これが付き合っていた彼女だったら、おまえ同じことが言えんの?



横「ミツ」

北「あ、悪い横尾さんの前でボヤいても仕方がなかったな、フッ」



家に帰ればハンガーに掛けられてる、あいつの服。



北「お疲れさん」



なーんて、それに向かって喋っている俺バカみたい。

まるでフィギュアに言葉を掛けている宮田と同じだ。




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