テキストサイズ

幻想世界☆

第27章 不器用な2人

ピロリロリン
―ミツ、元気?

毎日、送られて来るニカからのLINE。

―元気だよ

―良かった

みんなに気を遣わせているんだな、俺。

そう思い申し訳なくなってしまう。

メンバーと会っても…



宮「キタミツこんどサウナへいつ行くの?」

北「んっ?」

千「なぁ、俺も連れて行ってよ」

宮「千ちゃんも?」

千「俺は宏光に言っているの、いいでしょ」

北「あ、まぁ」



そんなやり取りを藤ヶ谷は全く気づきもせず横尾さんと喋っている。



二「ミツ新しい恋でも見つけたらぁー」

北「はあっ?」



これ見よがしに大きな声で言うニカ。

―が、こっちを見ようともしない。



二「チッ、なんだったら俺といい事でもしちゃう?」



おいニカ、はぁ…



二「あぁーもうマジで取っちゃうけどいいのかなぁ」



ガタンと席を立った藤ヶ谷を一斉に注目するメンバーたち。

ツカツカツカ歩いて来たかと思ったらスッと素通りし

ガチャ、バタン!



二「なんだ?ありゃ」

千「ニカ!」

宮「ガヤさんだって、考えあっての事なんだって」

二「そうは見えないけど」



マズい、このままだとメンバー内に不穏な空気が流れる。

そう思ったときだった。

ピロリロリン、藤ヶ谷からLINEが届いたのは。

―話がある

―俺も

そう返した、このままじゃいけないと思ったから。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ