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幻想世界☆

第4章 執事の企み①

視線を隣へ移すと、同じく暗闇の中。



河「なんでなんで、皆して俺のことネズミ呼ばわりしやがってよ」



ブツブツ言っているその姿は。



北「あぁーっ」

河「うおっ、宏光!」

北「ガハハッ、ねずみだ」

河「違うわい」

ニ「ミツうぅ」

北「おっ、悪い悪い」



とたん情けない声を出したニカを見て。



北「屋良さんお願いがあるんだけど」

屋「なに」

北「俺とニカ、一緒にしてくんね」

屋「それはいいが、お前」



屋良さんは、ジーッと俺を見つめ。



屋「襲うなよ、ニッ」

北「なっ、しないわ」

屋「あははっ」



キィーッ、ガチャン!



ニ「ミツうぅ」

北「はいはい、ニコッ」



ギューッと抱きついて来るニカ、可愛いじゃん。

ゴロゴロゴロ喉を鳴らしている黒猫か、フッ



河「いいな、俺もハクハグされたい チェッ」


屋「誰に」

河「そりゃ」

屋「トッツーとハッシーが兎ってことは残るは五関と塚ちゃんだが」

河「五関どこにいるんだよ塚ちゃーん」



あらら クスッ

俺達はわけ分からない状況下の中、以外と呑気に寛いでいた。

千賀がどうして宮田に買われていったのか?

なぜ獣人がペット扱いされているのか?など全く気にもせず。

しかし、そう遠くないうちに自分も。

その渦の中へ巻き込まれて行く事になる。

そして全員での共同生活が始まったんだ。

あの怪しげな屋敷の中で―




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