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幻想世界☆

第5章 覚醒する瞬間

・藤ヶ谷side

眼を開けたら目の前にあの執事がいた。

ちっ、またか…



藤「なに?なんか用」

執事「いえ、お探しの物があるようなので」

藤「聞いたら教えてくれるわけ?」

執事「もちろんでございます私は皆さま方のお世話をするのが役目、ニヤッ」

藤「ふーん」

執事「で?お探しの物は」

藤「宮田の部屋はどこ?」

執事「今日は、まだいらっしゃらないようですよ」

藤「はっ?」



上手く誤魔化しやがったな



執事「別に、そんなつもりはありません」

藤「なっ」

執事「お部屋は…」



確かに言われた通りそこにみやも健永もいなかった。



執事「お探しの物はそれだけでしょうか」

藤「何が言いたい?」

執事「もっと大切な」

藤「俺は獣人を飼うつもりはない」

執事「さようで、フッ」



怪しく笑う執事―



執事「まっ、いいでしょうもう始まっていますから」



はあっ?こいつ何を言っているんだ。



執事「それより藤ヶ谷さまのお部屋へ御案内いたしましょう」

藤「いい」

執事「そうはいきません、各自それぞれご自分の部屋で過ごして頂くのがここでの決まり事」

藤「それって」

執事「いくら仲がよろしいからといって、横尾さまの部屋でというわけにはいきませんから、ニヤッ」

藤「‥‥っ」



それから―



執事「さぁーこちらでございます」



俺は強制的に自分の部屋へと案内されて。



藤「ピンク…か、フッ」

執事「はい見かけによらず可愛い物がお好きなようですので、クスクスッ」

藤「悪かったな、チッ」

執事「一応、熊のぬいぐるみも用意してありますが」

藤「はっ?」

執事「やはり実物のほうがよろしいのではありませんか」

藤「大きなお世話だ」



こいつ、いったい何者?




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